株価保険 2008 4 20

 あなたは、健康に自信がある。
それでも、あなたは、医療保険に入っているでしょう。
 あなたは、車の運転に自信がある。
それでも、あなたは、自動車保険に入っているでしょう。
 さて、あなたは、株価に自信がありますか。

 昨年の暮れ、サラリーマンは、冬のボーナスが出て、
株や投資信託を買った人が多かったかもしれません。
(日経平均株価は、11月22日を底値として反発するように見えた)
いや、昨年の6月、夏のボーナスで株や投資信託を買った人が多かったかもしれません。
(日経平均株価は、徐々に下値を切り上げて、上に向かって上昇を始めるように見えた)
 しかし、結果は、サブプライム危機という「予想外の事態」が起きて、
日経平均株価も、投資信託も、急落を繰り返したでしょう。
 保険に入っていましたか?
「予想外の事態」に備えるのが、保険というものでしょう。
 話が抽象的になりましたので、具体的な話をしましょう。
そこで、タイムマシンで昨年に戻りましょう。
 たとえば、あなたは、優良銘柄を多数保有している。
しかし、何だか、アメリカ経済がおかしい。不安を感じる。
それでも、優良銘柄には愛着があり、手放したくない。
 そういう場合は、保険に入る必要があります。
「日経225先物」を「売り建て」するのです。
「売り建て」するということは、
日経平均株価が下落すればするほど利益が大きくなります。
つまり、優良銘柄の損失(株価下落)を、
日経225先物の売り建てがカバーするのです。
 ただし、こういう方法には問題点があります。
日経225先物は、概ね、日経平均株価の1000倍の価格です。
つまり、日経平均株価が15,000円だったら、その1000倍の価格です。
もちろん、全額用意しなくても、証拠金だけで済みます。
それでも、金額的には、サラリーマンには、扱いにくい金額でしょう。
 そこで、「日経225mini」があります。
概ね、日経平均株価の100倍の価格です。
これならば、サラリーマンでも、何とかなる金額でしょう。
 それでも、「先物は、怖い。わかりにくい」という人が多いでしょう。
そこで、「日経平均株価と逆の動きをするETFがあれば助かるのに」と思います。
 これに似たようた金融商品があります。
たとえば、ネット証券のジョインベスト証券には、
「日本スーパーベア5(野村スーパーブル・ベア5)」という金融商品(投資信託)があります。
ベアというのは、株価に対し「弱気」という意味です。
この金融商品(投資信託)は、日経平均株価と逆の動きをします。
つまり、日経平均株価が下落すれば、この投資信託は価値が上昇します。
 ただし、詳しく分析していませんが、
グラフを見ると、オプション的な動きに近いと思います。
つまり、日経平均株価の上昇や下落に対し過敏に反応するということです。
(オプションについては、話が複雑なので、ここでは説明を省略します)
 さて、先物やETF、あるいは投資信託の話を書いてきましたが、
そういう代用品ではなく、株価保険という保険があってもよいと考えています。
不測の事態に備えるのが保険ならば、株価保険があってもよいと思います。
 もちろん、損害保険会社が、そういう商品設計をするのは、
ノウハウがないので、難しいと思いますが、
損害保険会社と証券会社が協力すれば、可能かもしれません。
(対象は、個人投資家に限定し、保険金の上限額も設定すれば、何とか可能かもしれません。
先物という「保険」が使えない個人投資家が対象)
 奇想天外に思うでしょうが、
世界には、「そんな保険があるのか」と、びっくりするような保険があるのです。
それでも、保険として成り立っているのが不思議な保険があるのです。
 株式市場関係者は、
「栄枯盛衰は、株式市場の常。保険なんか不要」と思うでしょうが、
そんなことを言っているから、
いつまで経っても、株式投資は金持ちの道楽で終わっているのです。
 資本主義発展の基礎は、保険にある。
保険がなかったら、資本主義の発展はなかった。
私は、そう考えています(一時期、保険業の歴史を勉強しました)。
















































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